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2026/09/15 13:24

前回は、エチオピア、ケニア、ブラジル、コロンビアの4か国をご紹介しました。今回はその続きとして、グアテマラ、コスタリカ、インドネシア、ルワンダを見ていきたいと思います。

もちろん今回も、「この国だから必ずこの味」という話ではありません。同じ国でも地域、標高、品種、精製方法が変われば味も変わります。あくまで「こんな特徴の珈琲に出会うことが多い」というくらいの感覚で見ていきましょう。

グアテマラ  同じ国なのに味が違う
中米を代表する珈琲産地の一つがグアテマラです。一般的には、甘さ、しっかりしたコク、チョコレートやキャラメルのような風味と、きれいな酸味を持つ珈琲が多く見られます。ただ、グアテマラが面白いのは、地域によってかなり特徴が違うところです。国内にはアンティグア、アティトラン、ウエウエテナンゴなど、それぞれ個性の異なる代表的な産地があります。例えばアンティグアでは甘さやバランス、ウエウエテナンゴでは果実感やワインを思わせるような個性を感じることがあります。つまり、豆の袋に「グアテマラ」と書いてあったら、もう一歩進んで「グアテマラのどこ?」まで見てみると面白いんですね。これだけでも、珈琲選びが少し楽しくなってきます。

コスタリカ  精製方法まで見るともっと面白い
続いてコスタリカです。国土はそれほど大きくありませんが、珈琲の生産地域は複数に分かれ、標高や気候によって特徴が異なります。一般的には、きれいな酸味、甘さ、すっきりした後味を持つ珈琲に出会うことが多い産地です。そしてコスタリカといえば、前回の記事で登場したハニープロセスです。ホワイト、イエロー、ゴールド、レッド、ブラックなど、さまざまなハニーが作られています。もちろん前回お話したように、この色分けには世界共通の厳密な基準があるわけではありません。なのでコスタリカの豆を見つけたら、「産地はどこ?」だけではなく、「精製方法は何だろう?」と見てみるのも面白いと思います。前回勉強したハニープロセスの知識が、ここでつながってくるんですね。

インドネシア  「マンデリン」だけじゃない
インドネシアと聞いて、最初にマンデリンを思い浮かべる方も多いと思います。スマトラ島の珈琲では一般的に、しっかりした口当たり、穏やかな酸味、ハーブやスパイス、ダークチョコレートのような風味を感じることがあります。その個性に関係しているのが、前回登場したスマトラ式、ギリン・バサです。まだ水分を多く含んでいる段階でパーチメントを取り除き、その後さらに乾燥させる、インドネシア独特の精製方法ですね。ただし、「インドネシア=全部マンデリンのような味」ではありません。インドネシアはたくさんの島からなる国です。スマトラだけでなく、ジャワ、バリ、スラウェシ、フローレスなどでも珈琲が作られています。島が違えば気候も標高も品種も精製方法も違うため、味わいも変わります。「インドネシア」という国名だけでも、実はかなり幅があるんですね。

ルワンダ  小さな国の華やかな珈琲
最後はアフリカのルワンダです。ルワンダの珈琲って飲んだことないな」という方もいるかもしれませんが、スペシャルティ珈琲の世界では注目されている産地の一つです。ルワンダではブルボン系統のアラビカ種が広く栽培されています。高地で作られる珈琲には、甘さ、明るい酸味、ベリーなどを思わせる果実感を持つものがあります。ここで、以前の「珈琲の品種と味わい」の記事を思い出してください。ブルボン、出てきましたよね。品種の記事で覚えたブルボンが、実際にルワンダでは重要な存在になっている。こうやって過去の記事の知識が少しずつつながってくると、珈琲の世界がだんだん分かりやすくなってきます。現在のルワンダではウォッシュドだけでなく、ナチュラルやハニー、アナエロビックなど、さまざまな精製方法の珈琲も作られています。

国だけでなく「その先」を見る前回と今回で、8つの産地を見てきました。最初は「ブラジルはこんな感じ」「エチオピアはこんな感じ」というくらいで十分です。でも少し慣れてきたら、国だけではなく、地域、品種、精製方法まで見てみてください。例えば、「コスタリカ・タラス、カトゥーラ、レッドハニー」と書いてあったとします。以前なら、ただの呪文のように見えていたかもしれません。でも今なら、「コスタリカのタラスという地域で、カトゥーラという品種を育てて、レッドハニーで精製した珈琲なんだ」と読めるようになります。こうなると、豆の袋を見るだけでも結構楽しいんですよね。産地は、味を決める答えではありません。でも、その珈琲がどんな味なのかを想像する、大きなヒントの一つです。そして誰かに、「ルワンダってブルボン系統が多いんだよ」とか、「インドネシアってマンデリンだけじゃないんだよ」なんて話したくなったら、今回も順調に珈琲の沼が深くなっています。

それでは、ハヴァグッドコーヒータイム。