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2026/10/16 09:32

珈琲豆の説明を見ていると、「チョコレート」「ベリー」「ジャスミン」「ナッツ」など、いろいろな言葉が書かれていますよね。初めて見る方は、「珈琲なのに、チョコや果物が入っているの?」と思うかもしれません。もちろん、基本的には何かを加えているわけではありません。これらは珈琲そのものから感じられる香りや味わいを、身近な食べ物や花に例えて表現しているんです。

では、どうして一粒の珈琲豆から、そんなにいろいろな香りが生まれるのでしょうか。

実は、焙煎した珈琲からは1,000種類を超える揮発性成分が確認されています。ただし、そのすべてが強く香っているわけではなく、その中の一部が私たちが感じる珈琲の香りに大きく関わっています。そして、その香りが大きく生まれるのが前回ご紹介した「焙煎」です。生豆に熱を加えると、糖やアミノ酸などが反応して、さまざまな香りの成分が作られます。その代表的なものが「メイラード反応」です。パンを焼いた時や、お肉を焼いた時に香ばしい匂いがするのと少し似ています。焙煎によって、ナッツのような香ばしさ、カラメルのような甘い香り、珈琲らしいロースト香など、さまざまな香りが生まれてくるんですね。珈琲の代表的な香りに関わる成分の多くが、焙煎によって作られることも分かっています。ただし、香りは焙煎だけで決まるわけではありません。これまでお話してきた産地、品種、精製方法も関係しています。例えばナチュラルとウォッシュドでは香りの成分に違いが見られ、発酵などの精製工程で生まれた香りの成分が、焙煎後の珈琲にも影響することがあります。だから同じ珈琲でも、「花みたい」「ベリーっぽい」「チョコレートみたい」と、人によって感じ方が違うこともあります。そして、ここも大切なのですが、フレーバーの表現に正解が一つあるわけではありません。誰かが「レモン」と感じた香りを、自分は「みかん」に近いと感じても構いません。まずは難しく考えず、「何か知っている香りに似ていないかな?」くらいの感覚で飲んでみると、珈琲の香りが少しずつ分かりやすくなってきます。次に珈琲を飲む時は、ひと口飲む前に一度香りを嗅いでみてください。今まで「珈琲の匂い」と一括りにしていたものの中に、甘い香りや果物のような香り、香ばしい香りが隠れているかもしれません。ちなみに、珈琲からは1,000種類を超える香りの成分が見つかっている。これだけでも、ちょっと誰かに話したくなる珈琲うんちくですよね。

それでは、ハヴァグッドコーヒータイム。